おひとりさま相続の問題

おひとりさま相続の問題

社会情勢が変わってから、徐々に子供や配偶者がいない方「おひとりさま」の相続問題というのが徐々に注目され始めています。「おひとりさま」の相続は何が問題なのでしょうか?

問題その1.相続トラブルが起きやすい

実際に相続トラブルというのは、相続人である子供同士で起こるのが一般的ですが、実は「おひとりさま」の相続の場合、相続人本人の兄弟や親などが相続人になるケースが多く、さらに相続トラブルの発生確率が上がるのです。

子供同士であれば、話し合いで解決できることも多いのですが、別々に生活している本人の兄弟や親の場合、利害関係で対立してしまったり、遺言によって実際に世話をしてくれていた第三者に相続するケースもあり、その場合も問題がこじれてしまうケースが多いのです。

問題その2.相続税の控除額が少なくなる

相続税は、2015年から基礎控除額が引き下げられました。

3000万円+相続人×600万円

です。おひとりさま相続の場合、この相続人が1人とか少ないケースも多く、一般的な方の相続よりも、控除額が少なくなってしまうケースがあるのです。

問題その3.相続税が2割増し

配偶者や1親等の親族でない場合は、相続税が2割増しになります。1親等というのは、子供か親だけなので、それ以外の相続人である本人の兄弟や甥や姪などが相続人になった場合、相続税が2割増しになってしまうのです。

一般的な相続の場合は、子供との話し合いなどで事前の準備として相続対策をする方も多いのですが、「おひとりさま」の場合、話し合うこともなく、事前の対策が全くなされていないケースが多いのです。「おひとりさま」も、事前の相続対策が重要と言えるでしょう。

相続全体スケジュール

順序相続人がやるべきこと公的手続被相続人の
死亡からの期限
1 - 死亡届の提出
(7日以内)
3か月以内
2 遺言書の有無を確認する -
3 相続人を調べて確定する -
4 - 遺書がある場合、家庭裁判所で検認
5 遺産がどれだけあるか調べる -
6 - 必要な場合相続の放棄・限定承認
(家庭裁判所)
7 被相続人のその年の所得を調べる - 4か月以内
8 - 被相続人の準確定申告
(1月1日から死亡日までの所得税を清算)
9 相続人全員で遺産の分け方を決める
(遺言があれば遺言を尊重)
(ない場合相続人全員の協議・承諾で「遺産分割協議書」を作成)
- 10か月以内
10 専門家に依頼し、課税遺産総額を決め、相続税を計算し申告書作成 -
11 - 相続税の申告と納付
(被相続人の住所地の税務署に申告)
12 遺産の分割、名義変更など - その後

相続対策の考え方

相続税の必要性相続対策の種類相続対策の概要
相続税がかからない場合 (相続人が一人の場合)
相続対策の必要なし
財産の保全や運用に力を入れる
(相続人が複数の場合)
遺産分割対策
遺言書の作成、分割財産の準備、代償分割の利用
相続税がかかる場合 遺産分割対策 遺言書の作成、分割財産の準備、代償分割の利用
節税対策 各種特例の利用、財産の種類による評価額の違いの利用(小規模宅地などの特例)
財産移転対策 生前贈与の活用(贈与税の非課税枠、贈与税の配偶者控除、相続時精算課税など)
納税資金対策 預金、現金などの流動性の高い資金の確保、生命保険、延納・物納制度の活用

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